【9月25日 CGTN Japanese】北京市政府の交通管理部門である北京市交通委員会によると、北京市は23日に地下鉄など都市軌道交通による宅配便輸送の試験運営を開始しました。中国初の、都市軌道交通の非ピーク時間帯の余剰輸送力を利用した宅配便輸送の試験プロジェクトです。

 第1期の試験路線としては4号線と9号線ー房山線ー燕房線が選ばれました。列車の発車時間と停車時間を変更せず、乗客の移動に影響を与えず、設備施設の改造も行わずに、専門スタッフが持ち運ぶ方法で輸送を実施します。

 9号線ー房山線ー燕房線では23日に試験輸送が始まりました。午前9時を過ぎた時点では、市中心部から郊外に向かう電車の平均乗車率が20%未満という、輸送力に十分な余裕がある利点を生かしての、新聞や雑誌類の輸送です。

 4号線での試験輸送は25日に始まりました。平日の非ピーク時間帯、すなわち午後0時半から午後3時半の2回に分けて、民営宅配便業者である順豊同城の宅配便を輸送します。この時間帯の該当区間の平均乗車率は50%未満です。

 安全で秩序立った運営を確保するため、4号線では輸送前の宅配便の保安検査と駅での保安検査の二重検査を採用しました。人があらかじめ基準に合致した宅配便を選別し、駅に到着後に改めて集中保安検査を行います。9号線ー房山線ー燕房線で輸送される新聞や雑誌類は輸送物の種類が決まっており、保安の基準に合致するので、郵便職員が新聞や雑誌を検査し、封印をしてから駅に届けます。地下鉄保安検査員が駅現場で荷物改めて検査をして、再検査の封をした上でホームに運びます。

 都市の軌道交通の非ピーク時間帯の余剰輸送力を利用してトラック輸送に代替して宅配便の輸送を行うことは、既存の都市軌道交通資源の利用効率を向上させ、都市の道路交通の渋滞を徐々に緩和し、炭素排出を低減することに有効とみられています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News