【9月2日 CGTN Japanese】近年、中国で一部の内陸都市は海産物の養殖を模索しています。「農漁」という陸上養殖方式によって海産物の輸送コストが大幅に削減され、輸送時間も短縮され、養殖リスクはいっそうコントロールできるようになりました。

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 中国中部にある湖北省(Hubei)武漢市(Wuhan)の東西湖区にある水産養殖基地では、毎日約250キロのバナメイエビが出荷されています。同基地は今年操業を開始したばかりで、300以上のエビ飼育プールがあり、年間生産量は500トンに達するとのことです。稚エビは主に中国南部の海南省(Hainan)や広東省(Guangdong)などの沿海地域から購入され、塩水は山東省(Shandong)から供給され、一定の割合で淡水化処理を行いながら、水温と環境を調整し、付近の発電所から提供される「余熱」を利用して四季折々の生産を実現できています。

 一方、中国北部の内モンゴル自治区(Inner Mongolia Autonomous Region)オルドス市にある水産養殖基地では、土壌にたまった塩分が多く、塩害で耕作ができません。塩類・アルカリ土壌を「宝」に変えるため、技術者は現地の状況に基づき、ハウスを作り、稚エビの水を調節し、高塩分・酷寒による養殖への悪影響を乗り越え、バナメイエビ6000万尾の養殖に成功しました。現在、最初に養殖されたエビはすでに売れており、市場からの反響は良かったということです。

 そのほか、一部の養殖基地はハタやウナギの養殖にもチャレンジし、製品は広東省や福建省(Fujian)などの沿岸部に販売されています。陸上養殖の魚介類の品質は安定していて安全で、品質、価格ともに消費者を満足させています。現段階で種類はまだ豊富ではありませんが、養殖リスクがコントロールできるから、将来性が見込まれています。(c)CGTN Japanese/AFPBB News