【3月5日 CGTN Japanese】昨年、中国の1人当たりの海産物消費量は24キロに達し、中国は海産物消費量が世界で最も多い国の一つとなりました。旺盛な需要が深海・遠海養殖の発展をけん引しています。

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 広東省(Guangdong)珠海市(Zhuhai)の海岸線から100カイリ離れた海域に、稚魚から成魚まで一貫生産する「養殖工船」が停泊しています。10万トン級のこの大型スマート漁業養殖工船は全長249.9メートル、排水量は13万トンに達しています。船には計15の養殖モジュールがあり、その面積は標準プール36面分に相当する約9万立方メートルとなっています。養殖工船には乗組員35人がおり、年間3700トンの魚を生産することができ、1人当たり年間100トン以上の魚を生産することになります。船上には加工工場があり、真空にして鮮度を保つ加工をしたり、急速冷凍装置に入れて冷凍加工できるほか、アイススラリーで密閉してから加工工場に輸送して高度な加工をすることができます。

 養殖エンジニアの孟広瑋さんによると、これまでの伝統的な海水養殖はほとんど沖合で行われていましたが、近年ほぼ飽和状態になり、しかも養殖しているのはほとんど貝類や藻類などの海産物でした。技術レベルが不十分なため、深海や遠海での養殖は実現できていなかったということです。

 現在、中国全国で養殖工船6隻が建設されており、フウセイのほか、将来的にはサーモンやハタなどの深海魚も養殖できる見込みです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News