【5月28日 AFP】男子テニスのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は、股関節のけがのため、28日開幕の全仏オープン(French Open 2023)を欠場する。ナダルは四大大会(グランドスラム)通算22勝のうち14勝を全仏オープンで挙げ、2005年の初出場以来112勝3敗、決勝では無敗という驚異的な強さを誇る。ここでは、ナダルが戦った過去14回の全仏オープン決勝を振り返る。

2005年:マリアノ・プエルタ(Mariano Puerta、アルゼンチン) 6-7、6-3、6-1、7-5

 ナダルはわずか19歳で優勝を果たし、1989年に17歳で同大会を制したマイケル・チャン(Michael Chang)以降では最年少の男子シングルスのグランドスラム覇者となった。初出場での全仏制覇は、1982年のマッツ・ビランデル(Mats Wilander)以来。対戦相手のプエルタは、決勝後の薬物検査で陽性となり、8年間の出場停止処分を科された(最終的に処分は2年間に軽減)。

2006年:ロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス) 1-6、6-1、6-4、7-6

 ナダルはグランドスラム決勝で初めてフェデラーに勝利した選手になり、フェデラーの「ノン・カレンダー・イヤー・グランドスラム(シーズンをまたいでの四大大会4連勝)」の夢を打ち砕いた。また、この試合でクレー60連勝を達成した。

2007年:ロジャー・フェデラー 6-3、4-6、6-3、6-4

 21歳になったナダルは、この優勝で1980年のビョルン・ボルグ(Bjorn Borg)以来となる全仏3連覇を達成した。

2008年:ロジャー・フェデラー 6-1、6-3、6-0

 ナダルは最大のライバルであるフェデラーを相手に、グランドスラムでは自身最悪の敗戦を味わわせた。大会初戦から1セットも落とさずに全仏オープンを制すのは、オープン化後ではイリ・ナスターゼ(Ilie Nastase)とボルグに次ぐ3人目の快挙だった。

2010年:ロビン・ソデルリング(Robin Soderling、スウェーデン) 6-4、6-2、6-4

 2009年の全仏でソデルリングに敗れていたナダルだったが、この勝利で雪辱を果たした。この大会も2008年大会と同じ1セットも失わない完全優勝。2009年7月以来の世界ランキング1位にも返り咲いた。

2011年:ロジャー・フェデラー 7-5、7-6、5-7、6-1

 ナダルはボルグに並ぶ6回目の全仏制覇を果たし、グランドスラム通算10勝目を挙げた。敗れたフェデラーも、準決勝でノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)を退け、ジョコビッチの連勝を43で止めた。

2012年:ノバク・ジョコビッチ 6-4、6-3、2-6、7-5

 ナダルはボルグを上回り全仏の歴代最多優勝者となり、グランドスラム4大会連続優勝を狙ったジョコビッチの前に立ちはだかった。雨の影響で決着は月曜日にもつれ込み、深夜に試合中断が決まった時点で第4セットを1ブレークアップでリードしていたジョコビッチにとっては、厳しい結果になった。