中国科学者、天の川・銀河の「体重」を算出
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【4月24日 CGTN Japanese】中国科学院国家天文台はこのほど、中国の郭守敬望遠鏡(LAMOST)と米国のアパッチポイント天文台で行われてきた銀河進化観測実験(APOGEE)によるデータに基づき、中国の天文学者が銀河系の中心から約1.6万光年から8.1万光年の範囲内の恒星の運動速度を正確に測定し、銀河系全体の質量を太陽質量の約8050億個分と算出したことを発表しました。
関連の研究成果は天文学や天体物理学を扱う国際的な学術誌「アストロフィジカル・ジャーナル」(電子版)に掲載されています。
銀河系の質量を測定することは困難に満ちた難題です。というのは、この「超重量級の肥満児」の体重測定ができる既存の機器が存在しないからです。そのため、銀河系の回転曲線、つまり銀河系の中心からさまざまな距離にある恒星の運動速度を測定することが、現在のところ、天文学者が天の川・銀河の質量を測定するためによく用いる方法の一つです。
中国科学院大学の黄様准教授は中国で行われた研究について、「現状で最も正確な銀河系の回転曲線を描き出し、銀河系の総質量および太陽付近の暗黒物質の密度などの基本物理量の測定について重要な限界幅を提供した。暗黒物質の粒子の探索や銀河系における暗黒物質の分布の理解にとって大きな意義がある」と述べました。(c)CGTN Japanese/AFPBB News