中国広東省で極めて珍しい血液型「パラボンベイ型」を発見
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【4月3日 CGTN Japanese】中国南部に位置する広東省仏山市順徳区中心血液ステーション検査科でこのほど、珍しい血液型であるB型のパラボンベイ型の血液型が検出されました。
ボンベイ型がインドのムンバイで発見されたのは1952年でした。1961年にはボンベイ型と似ているが全く同じではない血液型が発見され、「パラボンベイ型」と呼ばれることになりました。この血液型は赤血球にA、B抗原がない、または少量しかなく、さらに赤血球にH抗原が欠落しているために、通常の血液型鑑定ではO型と誤認されやすく、輸血について危険が存在します。
文献によると、ムンバイではボンベイ型の出現頻度が約1万人に1人、欧州の人種では100万人に1人で、東アジアの人種では出現は極めてまれです。日本では約30万人に1人がパラボンベイ型であることが判明しています。RhDマイナスの血液型は出現率が0.3%と極めて珍しいために「パンダ血」と呼ばれていますが、パラボンベイ型はさらに珍しいために「恐竜血」と呼ばれています。中国では現在、ボンベイ型とパラボンベイ型の血液型を持つ人が100人近く報告されており、うちパラボンベイ型は約十数万人に1人という、極めて珍しい血液型です。
ボンベイ型系の血液型は、非常に少ないので、血液型鑑定で見逃されたり誤認されたりしやすい上に、持ち主が輸血を必要とする場合も容易にも実施できません。ボンベイ型系血液型の持ち主が輸血を受ける際、多くの場合、H抗原が存在しない同型の血液の輸血を受けるか、自己血輸血を行うということです。(c)CGTN Japanese/AFPBB News