【3月31日 AFP】国際オリンピック委員会(IOC)のトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は30日、ロシアとベラルーシの選手を国際大会に復帰させるよう勧告したことに欧州の一部の国から批判が出ているのは「嘆かわしい」と強く非難した。

 IOCの理事会は28日、ロシアとベラルーシの選手を中立の個人資格で国際大会に復帰させるよう勧告した。

 これに対し、独スポーツ相はウクライナ選手への「侮辱」だと反発。ポーランドのマテウシュ・モラウィエツキ(Mateusz Morawiecki)首相も、IOCの判断は「暴挙であり、真のスポーツ精神に対する裏切り」だと糾弾するなど、一部の国から批判が噴出した。

 これを受けてバッハ会長は、3日間のIOC理事会を終えた後、「一部の政府が、五輪運動の多数派やスポーツの自律性を尊重しようとしないのは嘆かわしい」と非難。また、五輪運動のさまざまなレベルにおいて、「このようなスポーツの政治化が非常に懸念されている」と語った。(c)AFP