【3月29日 CNS】インプラント治療費用が全面的に引き下げられ、万元単位の時代に別れを告げることになった。

 3月20日、四川省(Sichuan)薬械入札購買サービスセンターは、口腔用のかぶせ物(クラウン)の入札の想定指定製品について発表した。この入札には107社の企業の767点の製品が指定される見込みで、その価格は100元(約1898円)から656元(約1万2456円)で、平均価格は327元(約6209円)だ。

 今後、この入札結果は全国のインプラント市場に影響を及ぼすことになる。3月1日に国家医療保障局弁公室が発行した『2023年の医薬品集中購買と価格管理に関する通知』は、四川省医療保障局が最初にかぶせ物の入札を行い、他の省も迅速に四川省と連動して価格設定するよう規定している。

 インプラント費用を全面的に削減するため、政府は複数の措置を講じた。海南博鰲医療科技有限公司の鄧之東(Deng Zhidong)ゼネラルマネージャーは、以下のことを紹介した。国家が統合的に検討し、インプラント費用を削減するために系統だった措置を採用した。その主なアプローチとして、歯内治療用消耗品、医療技術サービスを分割して費用を計算し、正確な値下げを行う。そして、綜合計画を立て、総合施策を行い、専門的に監督し、全体的に価格をコントロールする。インプラント本体(人工歯根)、かぶせ物、医療サービスの三つの主要部分の段階的な集中購買を進め、費用の抑制を順次実施するという。

 2023年1月11日、四川省でインプラント本体の系統的かつ集中的な帯量購買(購買量を保証する前提で大幅な値下げを狙う入札制度)が開札された。1万4000社の民間医療機関が積極的にこの集中購買に参加し、医療機関総数の80%を占めている。想定指定製品の平均価格は900元余りに下がり、集中購買前の中位購買価格の平均低下率は55%に達している。

 口腔インプラント本体省間連盟連合購買の責任者は、上記の複数の規制措置を通じ、1本の歯のインプラントにかかる全体的な費用(医療サービス、インプラント本体およびかぶせ物を含む)の50%程度の削減を見込んでいるとインタビューで述べた。

 かぶせ物の入札結果に基づき、サービス料が1本あたり4500元(約8万5449円)であると仮定し、インプラント本体の集中購買およびかぶせ物の入札製品の見積価格範囲を参考にして計算した場合、理想的な状況では、1本の歯のインプラントにかかる費用は5148元(約9万7754円)から7011元(約13万3130円)の間になると報じられた。

 上記の責任者はまた、インプラント本体の集中購買の結果および入札後のかぶせ物の価格が、2023年3月下旬から4月中旬にかけて各省にて順次実施される予定であることを指摘し、その時期に各地の口腔インプラント医療サービス価格も調整されるため、患者は値下げした後のインプラント歯科サービスを全面的に利用できるようになると述べた。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News