独五輪連盟もロシアの復帰に反対 「まだその時ではない」
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【3月1日 AFP】ロシアとベラルーシのアスリートが中立の立場で2024年パリ五輪に参加できるようにするという提案をめぐり、ドイツオリンピックスポーツ連盟(DOSB)の理事長が28日、両国の選手の国際舞台復帰に反対の立場を表明した。
ロシアによるウクライナ侵攻開始から先月24日で1年がたった中、DOSBのトルステン・ブルメスター(Torsten Burmester)理事長はインタビューで、「今はまだ、ロシアとベラルーシ国籍の選手の国際大会復帰を認めるべき時ではない」と発言。「戦争行為はここ数週間で激化しており、特に民間人への攻撃は激しくなっている」と述べた。
ドイツ人のトーマス・バッハ(Thomas Bach)氏が会長を務める国際オリンピック委員会(IOC)は、両国のパリ五輪参加を認める「道筋」を検討していると明らかにしたが、ウクライナはこれに猛反発し、西欧諸国も疑問を呈している。
1月に行われたIOCの会合にも参加したブルメスター氏は、「1月19日のいわゆる電話協議では、各国オリンピック委員会の大半が、再受け入れの検討に賛成した」とした上で、「しかしわれわれはそこで立場を明確にし、再受け入れは非常に厳しい条件の下でのみ想像できると伝えた」と明かした。
「真の中立性が保証されなければならない。国旗と国家のシンボル、色を使ってはならないし、国歌も流してはならない。そうした点をどう実現するかがまだ不明だ。平昌(Pyeongchang)や東京、北京のような光景を、パリでも認めてはならない」
2月には世界30か国以上の政府が、IOCに復帰を認める理由の「明確化」を求める書簡を送り、「ロシアのアスリートと同国軍の強固な結びつきや連携」がある中で、選手の中立性に対する懸念を示した。ブルメスター氏は「戦争を積極的に支持しているロシアとベラルーシの選手が出場しないようにする必要がある」と話している。(c)AFP