1平方メートルの「隠れ家」とは? 中国Z世代で流行
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【2月28日 CNS】中国のZ世代(1995~2009年生まれ)の間で、自室の中のわずか1平方メートル程度の空間を、「憩いのスペース」にすることがはやっている。「瞑想(めいそう)の間」や「コーヒーコーナー」「ミニスタジオ」など趣味や個性に合わせた空間で自分をリラックスさせ、幸福感を味わおうとしている。敷居をつけて区切るわけではないが、精神的な「隠れ家」となっているという。
ハンドルネーム「三壹小嶼(Sanyi Xiaoyu)」さんは食卓の一角に机と紙、筆、すずりを置き、書画を楽しむスペースを作った。名付けて「1平方メートルの精神放牧空間」。90後(1990年代生まれ)の彼女は昨年、小さな手術を受けた後、「自分が楽しめる生活を送ろう」と決意。趣味である書画のブロガーになった。
憩いのスペースで本を読んだり昼寝をしたり。遊びに来る友達も増え、おしゃべりを楽しんでいる。縦と横に三列ずつ茶具を置ける「九宮格家具」が彼女のお気に入りで、「子どもの頃から中国の伝統文化が好きでした。この空間を温かいものにしたい」と話す。
わずか1平方メートルの「隠れ家」スペースでの活動をSNSで伝え、「インスピレーションを受けて、私も自分の空間を作ってみました」と反響が返ってくるのが喜びという。
上海市のハンドルネーム「克拉克(Clark)」さんはハイテク企業で設計士として働くかたわら、ブロガーもしている。ベランダの1平方メートルの空間にローズマリーやレモングラス、ペパーミントを育て、周囲を観葉植物で囲んでいる。小さな空間に凝縮された美しさが、ネット上で評判となっている。「コロナ禍の間、植物の手入れをすることで心を落ち着かせ、ストレスを解消できました」
受験勉強のプレッシャー、仕事のストレス、孤独感…。若者が抱える心のもやもやを、1平方メートルの「隠れ家」が昇華させている。(c)CNS/JCM/AFPBB News