【2月21日 CNS】最近、「代行電話」がオンラインのライブルームで流行している。ユーザーがギフトのおひねりをあげるだけで、配信者が「代行電話」サービスを提供してくれる。配信者はユーザーからプライベートメッセージで伝えられた電話番号、名前、伝えたいことに基づいて、電話をかける。顧客の要望は、告白やお祝いの言葉の伝達、いたずらや借金返済の催促、元恋人との連絡、恋人を試すものまでさまざまだ。ライブルームでの配信者が電話をかける様子を視聴する人の数も10〜20人から数千人までと多様だ。業界に入って4か月で4万元(約78万円)も稼いだ人もいれば、1日8時間のライブで1000元(約1万9596円)を稼いだ配信者もいる。

 2月1日の夜10時、記者は代行電話ライブルームに入ってみた。このときの配信者は若い女性で、容姿は可愛らしく、声も優しいものだった。このライブルームには8586人の視聴者が表示されており、延べ5.3万回の「いいね」をクリックした。記者が観察した1時間、配信者は計14回の電話をかけた。

 ファン数2万8000人を誇り、ライブルームには数千人がオンラインで参加している1人の福建省(Fujian)出身の配信者がいる。この配信者は、1回のライブで延べ5万回以上の「いいね」が付くこともあり、ライブルームで1日8時間、100件の電話をかけている。彼女は「もうこれは仕事と変わらない」と語った。

 また、ハンドルネーム「巷子(Xiangzi)」という配信者は、2022年10月から現在までに112回配信を行っているという。彼は記者に、これは新興産業ではなく、最近のショート動画プラットフォームで流行しているに過ぎないものだと語っている。

 巷子は、「1回の電話はわずか10元(約195円)であり、高くないが、感情的なニーズを満たすことができ、多くの人が利用している。これは、この市場の需要がかなり大きいことの表れだ」と述べている。

 巷子は1日2〜3時間の配信を行い、ライブルームの人数は数十人から数百人に及び、毎回約30〜40件の電話をかけており、4か月でおおよそ4万元の収益があったという。「代行電話の配信者の1時間当たりの稼ぎは50元(約979円)から200元(約3919円)で、勤勉でトラフィックが多い人は1日1000元を稼ぐこともできる」と語った。

 巷子は、「代行電話」は実際にはプラットフォームの規則上やや「グレーゾーン」にあると語る。彼は以前、「個人情報を漏らし、他人の正常な生活を妨害すると考えられる」として、あるプラットフォームで配信が1日禁止されたことがあると明かした。

 弁護士によると、他人の電話番号の提供はプライバシーの侵害にあたる。代行電話に関する問題については、内容によって異なる法的結果が生じる。視聴者が配信者に対して報酬を与える場合、配信者が違法行為を行った場合は、視聴者と配信者がそれぞれ相応の法的責任を負う。また、プラットフォーム側も適切な監視・管理責任を負うべきであるという。(c)CNS-揚子晚報/JCM/AFPBB News