【2月28日 CNS】インターネットデータセンター(IDC)によると、2022年の中国のスマートフォン出荷台数は前年比13.2%減の2億8600万台に落ち込み、10年ぶりに3億台を割り込んだ。ピーク時の2016年の4億7000万台に比べ、市場は約4割縮小した。

 IDC中国シニアアナリストの郭天翔(Guo Tianxiang)氏は「コロナ禍がスマホ業界に与えている影響が大きい」と指摘。その上で「スマホ市場の飽和状態、買い替えサイクルの長期化、新製品のイノベーション不足、予想を下回っている5Gスマホの推進効果、新たなキラーコンテンツの不足なども要因となっている」と挙げる。

 その一方で、折りたたみスマホは予想以上の業績を上げている。IDCによると、2022年第4四半期の折りたたみ式スマホの出荷台数は110万台を超え、過去最高を記録。年間出荷台数は前年比118%増の約330万台に達した。メーカー別のシェアは華為技術(ファーウェイ、Huawei)が47.4%でトップを維持。サムスン電子(Samsung Electronics)が16.5%、オッポ(OPPO)が13.8%と続いている。

 現在の折りたたみスマホは「リフレッシュシート(画面の書き換え頻度)が低い」「電池の消耗が早い」「ソフトウエアに対応できない」などの課題があるが、依然として消費者のニーズは高い。IDCアナリストの張祺(Zhang Qi)氏は「折りたたみスマホは品質や価格で激しい競争を続けながら、市場に活力をもたらすだろう」と分析している。(c)CNS-科技日報/JCM/AFPBB News