【2月17日 CNS】中国国家統計局がまとめた2022年中国経済年次報告書によると、中国の国内総生産(GDP)は120兆元(約2345兆円)を上回り、貨物の貿易総額は40兆元(約782兆円)を超えた。雇用と物価の政府目標は達成され、国家統計局は「中国経済はプレッシャーに耐えながら新しいレベルに到達した」とまとめている。

 速報値では、中国の年間GDPは121兆207億元(約2316兆2042億円)を記録し、前年比で3%成長した。

 国家統計局の康義(Kang Yi)局長は記者会見で、「年間の平均為替レートで、120兆元は約18兆ドル(約2409兆円)に相当する。米ドルベースで中国の経済規模は世界第2位である」と指摘した。

 中国の1人当たりGDPも2022年に8万5698元(約168万円)に達し、前年比3%増だった。年間の平均為替レートで換算すると、1万2741ドル(約170万5000円)となり、2年連続で1万2000ドル(約160万5840円)を上回った。

 中国民生銀行(CMBC)のチーフエコノミスト、温彬(Wen Bin)氏は「中国の経済活動は2022年に内外のショックに直面したため、第1~4四半期の経済成長率はそれぞれ4.8%、0.4%、3.9%、2.9%と紆余(うよ)曲折があった。しかし、主要国と比較しても比較的高い3%の成長率を達成し、中国経済の回復力、潜在力、活力を十分に示している」と指摘する。

 所得面では、2022年の国民1人当たりの可処分所得は3万6883元(約72万1044円)で、名目で前年比5%増を達成した。物価要因を差し引いた実質成長率でも2.9%となり、基本的には経済成長率とほぼ同じだった。

 雇用面では、2022年に1206万人の新たな雇用が創出された。物価については、2022年の年間ベースで消費者物価指数(CPI)が2%上昇し、政府目標の3%程度の範囲内だった。年間の物価上昇率は約8%の米国、8%以上のユーロ圏、約9%の英国などの先進国に比べて大幅に低くなっている。(c)CNS/JCM/AFPBB News