【2月16日 CNS】中国のスキー用品店では国産品が売れるようになってきた。北京市内の3階建てのスキー用品店には、スキー愛好家の客足が絶えない。2階のスキーショップ「冷山(Lengshan)」には、中国の大手スポーツブランドである李寧(Li Ning)のスキーウェアが店頭の目立つ位置を占めている。

「このスノースーツは入荷が少なく、棚に並べるとすぐに数セット売れた。今はサイズが揃っていません」と店員が紹介してくれた。

 数種類のスキーグローブの中から国産品を選んだカップルは「肌触りが良く、リストガードも付いている。これで100元(約1940円)前後。外国ブランドは3、4倍の値段になります」と話した。

 近くのスキーショップ「雪上飛(Snowfavor)」のショーウインドーには3種類の国産スノーボードが置かれている。価格はそれぞれ約1000元(約1万9401円)だ。店主によると、以前は欧米ブランドが中心だったが、北京冬季五輪以降はスキー人気が高まり、初心者向けの国産スノーボードが売り出されるようになったという。

「輸入されたスノーボードやスキーブーツのフルセットは約5000元(約9万7009円)から始まるが、国内ブランドのフルセットは2000元(約3万8803円)からとお値打ちです」

 上級のスキーヤーは、国産のスキー用具はコスパが高いと考えているが、スノーボードやヘルメットなどの用具については、デザイン、安全性、人気の点でヨーロッパやアメリカのブランドの方がいいと考えているようだ。

 しかし、海外ブランドを支えているのは中国のサプライチェーンである。中国のOEM(相手先ブランドの受託製造)は世界のスキー用品需要の90%以上を支えている。

 例えば、Burton(バートン)スノーボードは1977年に設立されたアメリカのブランドだが、2018年までにスノーボードのほとんどが中国で製造されていると述べている。

 智研(Zhiyan)コンサルティングが発表した調査報告によると、2014年に中国のスキー用品業界の市場規模は32億2000万元(約625億円)で、2020年までにこの規模は126億9000万元(約2462億円)に拡大した。中国のスキーブランドが将来的に業界で確固たる地位を築くことができるかどうかは、ブランドの努力と市場の動向にかかっているという。(c)CNS-新京報/JCM/AFPBB News