【2月17日 AFP】16日に開幕した第73回ベルリン国際映画祭(Berlin Film Festival)のオープニングに、ウクライナのヴォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領がビデオ形式で登場し、ロシアの侵攻を受ける自国への「連帯」を映画界に呼び掛けた。映画祭では、米俳優・映画監督ショーン・ペン(Sean Penn)さんの手掛けた同大統領のドキュメンタリーが初上映される。

 ペンさんがスクリーンに映し出されたゼレンスキー氏を紹介すると、観客はスタンディングオベーションで迎えた。

 トレードマークのトレーナー姿のゼレンスキー氏は「映画は世界を変えられない。だが、世界を変えられる人々に影響を与え、鼓舞することができる」と語った。

 ペンさんが制作したゼレンスキー氏がコメディー俳優から大統領、そして戦争の英雄へと変貌する姿を追ったドキュメンタリー『Superpower(原題)』は、今週末に初上映される。

 この撮影のため、ロシアによる侵攻開始時にウクライナの首都キーウにいたペンさんは、映画祭直前にも再訪したと報告。「ウクライナの人々の意志は何も変わっていない。むしろ強まっている」と述べた。

 今回の映画祭はウクライナに加え、イラン反政府デモへの連帯も示している。関連映画やドキュメンタリーの上映のほか、監督らのパネルディスカッションやレッドカーペットでの抗議行動も計画されている。(c)AFP