【2月13日 AFP】迷彩服を着たロシア人女性の一団が、凝ったネイルアートを施した手で、旧ソ連製のカラシニコフ(Kalashnikov)銃を構える。膝を突き、腹ばいになり、さまざまな体勢で銃撃訓練をしている。

 女性たちが集まった体育館は、ウラル(Ural)山脈に近いエカテリンブルク(Yekaterinburg)にある。

 ウクライナ東部の前線からは約2000キロ離れているが、間もなく1年目を迎える紛争はロシアに軍国主義的な熱狂のみならず、国土が戦場になるかもしれないという危機感をもたらした。

 活動家のオルガ・スメタニナさん(36)は「攻撃されたり危険が迫ったりしたときのために、自分や家族を守る方法を知っておくべきだと私たちは思ったのです」とAFPに語った。

 2人の子を持つスメタニナさんは仲間の女性たちと昨年9月、「ウラル女性防衛隊(The Women's Guard of the Urals)」と呼ばれるグループを立ち上げた。ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領が予備役の部分動員を発表した頃だ。

 ウクライナ侵攻を象徴する「Z」の文字があしらわれた帽子をかぶり、「心からロシアを愛している」と語るスメタニナさん。その言葉は、ウクライナと西側の同盟諸国をナチス・ドイツ(Nazi)の信奉者だと呼ぶプーチン氏と不気味なほどよく似ている。

 グループ発足のアイデアをソーシャルメディアへ投稿すると、すぐに大きな反響があったという。「ロシア中の女性から問い合わせがありました。男性も支援を申し出てくれました」