【11月8日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)で通算7度のドライバーズ選手権制覇を誇るメルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)が7日、ブラジル名誉市民権を与えられた。

 37歳のハミルトンは、少年時代のアイドルである元F1王者の故アイルトン・セナ(Ayrton Senna)氏の故郷ブラジルと近しい関係にあり、2008年シーズンには同国GP(Brazilian Grand Prix)で自身初のドライバーズタイトルを獲得した。

 鮮やかな青のスーツに身を包み、ブラジルの国会議事堂で式典に出席したハミルトンは、アルトゥール・リラ(Arthur Lira)下院議長から証書とブラジル国旗カラーの緑と黄をモチーフにしたメダルを授与された。議長は「F1王者に7度君臨しているハミルトンは、英国出身だが心はブラジル人だ」と述べた。

 ハミルトンは光栄だと話し、1994年のサンマリノGP(San Marino Grand Prix)で事故死したセナ氏についても言及。「この名誉をアイルトン・セナに心からささげたい」とし、「5歳で初めてアイルトンのレースを見て、彼のような世界王者になりたいと思った」と明かした。

 ブラジルを第二の故郷と呼んでいるハミルトンは、同国開催のGPでこれまで3度(2016、18、21年)優勝している。

 中でも最大の思い出は、ファイナルラップの最終コーナーでトヨタ(Toyota)のティモ・グロック(Timo Glock)を抜き去り、フェラーリ(Ferrari)のブラジル人ドライバー、フェリペ・マッサ(Felipe Massa)を抑えてドライバーズ選手権制覇を果たした2008年のレースと思われる。

 この劇的なフィニッシュにより、ハミルトンは史上最年少(当時)および黒人ドライバー初のF1王者となった。(c)AFP