【11月4日 AFP】韓国のサッカーファンが、フランス・リーグ1のオリンピック・マルセイユ(Olympique de Marseille)に所属するDFシャンセル・エンベンバ(Chancel Mbemba)にインターネット上で大量の中傷投稿を行い、孫興民(Son Heung-min、ソン・フンミン)に対する謝罪を要求していることが分かった。暴言の中には人種差別的な内容のものもあった。

 韓国代表の主将を務める孫は1日、トッテナム・ホットスパー(Tottenham Hotspur)が2-1で勝利した欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2022-23)のマルセイユ戦でエンベンバと衝突して左目周辺を骨折し、手術を受ける予定となっている。

 クラブは復帰時期を明らかにしていないが、24日に行われる韓国のW杯カタール大会(2022 World Cup)初戦、ウルグアイ戦までに戻ってこられるかどうかは時間との闘いとなっている。

 孫はコンゴ代表のエンベンバに肩から激しくぶつかられ、途中交代。これに怒った韓国のサポーターはエンベンバを非難し、同選手のインスタグラム(Instagram)に英語と韓国語で数千件のメッセージを残している。

 投稿には「孫に謝れ。これで彼のW杯の夢は終わった」といった典型的なメッセージから、「孫に対する敬意を欠いた行為を恥ずかしいと思わないか?」というものまであり、汚いののしりや、人種差別的な内容も見られた。

 一方でエンベンバを擁護するコメントもあり、あるユーザーは「私は韓国人です。英語は得意ではありませんが、このメッセージを伝えたいので英語で書きました。私も孫興民のけがに動揺した韓国人の一人ですが、意図的ではなかったと理解している韓国人もいます。サッカーの試合中に起き得る事故でした。あなたが悪意あるコメントに傷つかないことを願っています」とつづっていた。 (c)AFP