「ロシア語の本、処分したい」 脱ロシア意識するウクライナ市民増加
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■閉鎖の圧力を受けるロシア人作家の博物館
キーウ生まれで、小説「巨匠とマルガリータ(The Master and Margarita)」などで知られるロシア人の著名作家ミハイル・ブルガーコフ(Mikhail Bulgakov)の博物館は圧力にさらされ、ウクライナ全国作家同盟が閉鎖を検討している。
ブルガーコフは帝国主義者で反ウクライナ的だと非難されている。特にやり玉に挙げられているのが、博物館の目玉になっている「白衛軍(The White Guard)」という小説だ。
「戦争は白か黒しかありませんが、芸術には陰影がとても重要です」とリュドミラ・グビアヌリ館長は主張する。「ブルガーコフの作品にはいろいろな陰影があります。ですが、その点が無視されがちです」
グビアヌリ館長は現在、市民との対話を通じた新たなコンセプトづくりに取り組んでいると説明した。
市民の反応はさまざまだ。27歳の教師は、「戦争と芸術作品は必ずしも結び付いてはいない」として、閉鎖は間違っていると話した。
一方、近くの洋服店の店主(45)は「脱ロシア化の頃合いだ」と話し、「私たちの通りからロシア帝国を取り除くべきだ」と続けた。