【9月10日 AFP】トルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領は9日、米国がトルコにF16戦闘機を売却する約束を守らない場合、ロシアなどの国を頼る可能性があると警告した。

 トルコは当初、最新鋭の米製ステルス戦闘機F35の導入を計画していたが、ロシアから地対空ミサイルシステムS400を購入したことでF35共同開発計画の安全性を脅かす恐れがあるとして排除された。

 トルコは次に、F16戦闘機の新規購入を求めて米国側と交渉。ロシアのウクライナ侵攻を受けて米・トルコ関係が改善する中、ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領は6月、購入計画を支援する意向を示していた。しかしその後、トルコへのF16売却案は、同国のギリシャに対する高圧的な発言への懸念から議会で否決された。

 エルドアン氏は金曜礼拝の後、「世界で軍用機を販売している国は米国だけではない。英国やフランス、ロシアも売っている」「他の国から調達することもできる。既に打診を受けている」と記者団に語った。

 エルドアン氏は、来週ウズベキスタンで開かれる首脳会議に合わせてロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領との会談を予定しており、ロシア寄りの発言を繰り返している。(c)AFP