【8月25日 AFP】男子ゴルフの米ツアー(US PGA Tour)は24日、サウジアラビアが後援する新リーグ、リブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズへの選手流出を防ぐため、トッププレーヤー同士がより頻繁に対戦するなど、さらなる変更点を発表した。

 米ツアーによれば来年は、平均賞金が2000万ドル(約27億4000万円)の「格上げされた」12大会を含め、トッププレーヤーは少なくとも20試合の出場が確約されるという。

 今回の変更は、7月に行われたメジャー最終戦の第150回全英オープン(The 150th Open Championship)で優勝した世界ランキング1位のキャメロン・スミス(Cameron Smith、オーストラリア)ら7選手が、今週のツアー選手権(TOUR Championship 2022)終了後にリブゴルフへ参戦するのではないかと報じられる中での発表となった。

 6月に開幕したリブゴルフには、フィル・ミケルソン(Phil Mickelson)やダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson)、バッバ・ワトソン(Bubba Watson)、ブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau)、ブルックス・ケプカ(Brooks Koepka)、パトリック・リード(Patrick Reed)といった米国勢に加え、セルヒオ・ガルシア(Sergio Garcia、スペイン)、ヘンリク・ステンソン(Henrik Stenson、スウェーデン)、ルイ・ウーストハイゼン(Louis Oosthuizen、南アフリカ)らが参戦している。

 リブゴルフに参戦した選手に対し、無期限の出場停止処分を科している米ツアーは、来月行われるリブゴルフのボストン(Boston)大会やシカゴ大会での史上最高額となる賞金2500万ドル(約34億2000万円)に肩を並べようと賞金を増額し、選手のさらなる流出にあらがいたいと考えている。

 米ツアーのジェイ・モナハン(Jay Monahan)コミッショナーが概要をまとめたこの計画は、負傷中のタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)らが中心となって前週に行われた選手のみによる会合を受けてのもので、トップ選手同士が競う大会が増えることになる。

 トップ選手たちは、少なくとも20試合のスケジュールを埋めるために、詳細不詳の「格上げされた」4大会を含む12戦に加えて、ザ・プレーヤーズ選手権(The Players Championship 2023)、メジャー4大会、他のツアー3大会に出場する見通しだと、モナハン氏は明かした。

 米ツアーはまた、シード権を持つ選手に年間50万ドル(約6800万円)を支給することについても保証した。同ツアーは以前、リブゴルフが上位選手を勧誘するために利用した保証付きの契約を批判していた。

 モナハン・コミッショナーは、「米ツアーの全ての会員が、われわれが着手しようとしている今回の変更から恩恵を受けることになる」とコメントした。(c)AFP