【7月13日 AFP】男子ゴルフのタイガー・ウッズ(Tiger Woods、米国)が12日、サウジアラビアが後援する新リーグのリブゴルフ・インビテーショナル(LIV Golf Invitational)シリーズを批判し、将来メジャーに出られるか不透明な中で、なぜ若い選手は参戦しようとするのかと話した。

 昨年の自動車事故で大けがをした脚が今も回復しない中、今週開幕する第150回全英オープン(The 150th Open Championship)へ向けて調整を続けてきたウッズは、新リーグを厳しく批判し、巨額の賞金が保証されているリブゴルフ・シリーズに参戦すれば、練習をする動機すら失ってしまうのではないかと話した。

 セントアンドルーズ(St Andrews)で行われる全英オープンを前にした会見で、仲間のプロゴルファーが物議を醸す新リーグに誘われ、参戦していることについて問われたウッズは、「自分は賛同できない。彼らがしているのは、現在の地位を与えてくれたものに背を向ける行為だ」と話し、さらに「世界ランキングのポイントやメジャー大会出場の基準など、近い将来に何が起こるかも分からない」とコメントした。

 米ツアー(US PGA Tour)とDPワールドツアー(DP World Tour、欧州ツアー)は、新リーグへ移った選手の大会出場を禁止する措置を取ったが、全英オープンの主催者は全米オープン選手権(2022 US Open Championship)と同様に出場を認めた。

 そのため今大会では、メジャー4勝のブルックス・ケプカ(Brooks Koepka、米国)、セルヒオ・ガルシア(Sergio Garcia、スペイン)、ブライソン・デシャンボー(Bryson DeChambeau、米国)、ダスティン・ジョンソン(Dustin Johnson、米国)、全英オープン優勝経験者のフィル・ミケルソン(Phil Mickelson、米国)が出場可能となった。

 英紙ガーディアン(Guardian)によれば、リブゴルフ・シリーズはセントアンドルーズで13日に行われる会議の場で、世界ランキングの対象として正式に認めるよう要請する予定だという。会議には四大メジャーと米ツアー、DPワールドツアーの代表が出席し、申請を認めるかどうかを判断する。承認されなければ、リブゴルフ・シリーズ参戦選手が今後メジャーに出場できるチャンスが縮小する可能性もある。

 全英オープンで3回優勝し、そのうち2回はセントアンドルーズで勝っているウッズは、「どういう決断を下すかは、四大メジャーの団体次第だ。しかし可能性としては、メジャーでプレーするチャンスを完全に失う選手が出てくることもあり得る。この場所を経験したり、(マスターズ・トーナメント<The Masters Tournament>の会場)オーガスタ・ナショナル(Augusta National Golf Club)のフェアウエーを歩いたりするチャンスを完全に失うかもしれない」と話した。

「それは個人的に、まったく理解できない話だ」 (c)AFP/Andy SCOTT