【7月13日 AFP】米国と欧州連合(EU)は12日、ロシアの侵攻を受けるウクライナに対し、合わせて約3700億円の支援を表明した。

 ウクライナに軍事支援も行っているEUは、5月に合意された90億ユーロ(約1兆2000億円)の財政支援の第1弾となる10億ユーロ(約1400億円)の融資を承認した。

 米国も侵攻からの復興資金として、17億ドル(約2300億円)の拠出を表明した。5月にジョー・バイデン(Joe Biden)大統領が承認していた75億ドル(約1兆円)の追加支援の一部となる。

 ウクライナ軍当局は同日、ロシアが支配するウクライナ南部ヘルソン(Kherson)州のノバカホウカ(Nova Kakhovka)を攻撃し、大砲や装甲車、弾薬庫を破壊したと発表した。一方、現地の親ロ派当局は、攻撃により民間施設が損傷し、少なくとも7人が死亡したと主張。死者数については裏付けが取れていない。

 さらにウクライナ軍情報部は、ヘルソン州で「特別作戦」を実施し、捕らわれていた軍人や元警察官ら5人を解放したと発表した。解放の時期は明らかにしていない。

 ウクライナ軍は数週間前から、ロシア軍に掌握されたヘルソン州奪還に向け反撃を続けている。現地の親ロ派当局によると、ウクライナ軍は、ノバカホウカへの攻撃で米国から供与を受けた長距離精密兵器を使用した。

 軍事アナリストは、米国からの高機動ロケット砲システム(HIMARS)など、西側諸国からの新たな武器供与により、ウクライナ軍が前線を越えてロシア支配地域の内部まで攻撃できるようになったとみている。(c)AFP