中国「西電東送」プロジェクト、2千キロの長大送電線が稼働
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【7月5日 Xinhua News】中国四川(Sichuan)、雲南(Yunnan)両省の境を流れる金沙江の白鶴灘水力発電所と江蘇省を結ぶ「白鶴灘-江蘇プラスマイナス800キロボルト超高圧(EHV)直流送電線プロジェクト」が1日、送電を開始した。同送電線は西部の電力を東部に送る中国のエネルギー戦略「西電東送」プロジェクトの大動脈となる。四川地区の電力を江蘇省までわずか7ミリ秒(7/1000秒)で送ることができ、電力量は年間300億キロワット時を超える。
送電線は四川省涼山(Liangshan)イ族自治州布拖県(Butuo)から重慶市(Chongqing)、湖北省(Hubei)、安徽省(Anhui)を経て江蘇省(Jiangsu)常熟市(Changshu)に至る。全長は2080キロで、白鶴灘と虞城(江蘇省常熟市)にそれぞれ変電所がある。定格電圧はプラスマイナス800キロボルト、定格送電容量は800万キロワットで、総投資額は307億元(1元=約20円)。
同プロジェクトの稼働により、四川省の余剰水力発電電力の江蘇省南部への大規模送電が可能になる。華東地区で発電用石炭使用量を年間1400万トン削減し、二酸化炭素(CO2)排出量を2500万トン余り減らすことができる。(c)Xinhua News/AFPBB News