【6月18日 AFP】ラ・リーガ(La Liga)は、フランス・リーグ1のパリ・サンジェルマン(Paris Saint-GermainPSG)が、確実視されていたキリアン・エムバペ(Kylian Mbappe)のレアル・マドリード(Real Madrid)への移籍を妨害すべくファイナンシャル・フェアプレー(FFP)制度に違反したとして、同選手の新契約の合法性に異議を唱えている。

 リーガは2日前に、PSGが「現行のFFP制度に継続的に違反している」と欧州サッカー連盟(UEFA)に異議を申し立てたが、担当弁護士を務めるフアン・ブランコ(Juan Branco)氏は17日、新たな計画を発表した。

 ブランコ氏は、エムバペの契約無効を宣言させるべくまずフランスのスポーツ相に掛け合うとし、そこで何もなければ仏サッカークラブの財務状況を監視する団体「DNCG」にPSGの会計監査を依頼し、その後仏パリの商事裁判所に出向くと明かした。

 さらにブランコ氏は「欧州委員会(European Commission)に規則を改善するべく介入を求める」用意があるとした上で、最後の手段は欧州司法裁判所(ECJ)になると付け加えた。

 PSGは、レアルからのオファーを拒否し、3年間の契約延長にサインしたエムバペに4000万ユーロ(約56億円)から5000万ユーロ(約70億円)の年俸を支払うことになる。

「DNCG」が今月初めに公開した年次報告書によれば、PSGが2020-21シーズンに計上した損失は、前季比80パーセント増となる2億2430万ユーロ(約315億円)だったという。(c)AFP