【6月14日 CNS】七色に輝くライト、激しいビート、そしてダンスに夢中な若者たち。これは一般的なクラブの光景だが、中国ではコロナ禍以降、バーチャル空間でダンスを楽しむ「クラウドナイトクラブ」も広まっている。画面上でアバター(分身)が踊り、「弾幕」と呼ばれるコメントがあふれている。

 最も有名なのは「修勾(Xiugou)ナイトクラブ」だ。「修勾」は「小狗(子犬)」と発音が似ており、クラブ空間に入ったユーザーは子犬のアバターに変身し、耳をつんざくような音量の中、ダンスを通じて他のユーザーと交流する。

 実際の音楽フェスティバルをネットで生中継し、視聴者がコメントをしながら参加する「弾幕クラブ」もある。DJも弾幕の「世論」に合わせて音楽を展開し、一晩で60万人の視聴者が参加したイベントもあった。

 本物のクラブDJが生配信する無観客パフォーマンス型のクラウドクラブもある。2020年2月初旬、上海TAXXバーが動画投稿プラットフォーム「抖音(Douyin)」で生ライブを開始し、その夜に700万以上の「いいね」を獲得。多くのクラブがこれに続いた。

 ただ、こうしたクラウドクラブは、リアルなクラブに比べれば没入感に欠けるのも事実。また、主催者側は視聴者の投げ銭で収益を得ているが、収入は安定しない。クラウドクラブが定着するか今後の見通しは不透明だ。(c)CNS-揚子晚報/JCM/AFPBB News