【5月26日 CNS】中国の電子商取引(EC)大手・京東(JD.com)傘下の消費・産業発展研究所は「2022年Z世代消費者指数リポート」を発表した。中国のZ世代(1995~2009年生まれ)の若者は自国文化に強い自信を持ち、中国の伝統文化と最新のトレンドを融合した「国潮(中華風トレンド)」という経済ブームを引っ張っている。

 中国国家統計局によると、中国のZ世代の人口は2億6000万人を超え、総人口の約19%を占める。Z世代の4割近くを占める「95後(1995~99年生まれ)」の若者が社会人となり始め、新たな中心的な消費者層となっている。生まれた時からIT環境に親しむ「デジタルネーティブ」のZ世代は、新たなトレンドと技術革新をもたらしている。

 中国の若者に人気の動画サイト「ビリビリ動画(bilibili)」には、2021年で1億7700万人強の「国潮」スタイルのファンがおり、その約7割が18〜30歳だ。

 上海市消費者権利保護委員会がZ世代にアンケートしたところ、6割以上が「外国ブランドより中国ブランドを優先して購入する」と回答。好みの「国潮」要素は、中国を象徴する赤(チャイナレッド)、水墨画、故宮博物院(The Palace Museum)、神話・伝説、古典の世界の再現などを挙げた。

 京東によると今年に入り、「チャイナレッド」要素を取り入れた製品の売上高が326%増加した。健康商品や酒類、衣料・下着、携帯電話、お茶などが多いという。

 Z世代は中国の消費者市場の最もダイナミックで多様な側面を象徴し、中国経済の幅の広さと強い勢いを示している。(c)CNS/JCM/AFPBB News