【5月23日 CNS】ココナツジュースで知られる中国海南省(Hainan)の老舗飲料メーカー「椰樹集団(Coconut Palm)」はこれまで独特の広告を発表しては、物議をかもしている。4月12日にはSNS「微博(ウェイボー、Weibo)」の公式アカウントで公開した求人広告が「あまりにダサい」と注目を集め、関連トピックが微博でホットランキング入りした。

 話題の広告は「椰樹集団は『社長・副社長養成学校』の生徒を募集しています」と、社員の募集を学校の生徒にたとえて表現。「専門は問わず、テストは筆記のみ。『入学』すると車、住宅、高給、有望な未来が手に入ります。副社長に昇進すれば年収は108万元(約2059万円)。貢献者には特別ボーナスとして600万元(約1144万円)の海の見える家、1000万元(約1907万年)の別荘、自社株をプレゼント」と好待遇をアピールしている。

 広告の中央にはセクシーなポーズで椰樹グループの製品を持つ女優、その周りはゴテゴテした大小の文字を使ったPR文章で埋め尽くされている。これにはネットユーザーからは「電柱に貼っているビラみたい」「詐欺の広告かと思った」と次々とツッコミが入った。広告には「大卒社員の年収は1年目が16万8000元(約320万円)、9年目で54万3400円(約1036万円)」などの待遇も書かれており、「この給料はすごい。働きたい」と書き込むネットユーザーもいた。

 椰樹集団は2019年に「ココナツジュースを飲むと色白、豊満になる」という広告が問題になった。昨年3月に公開した求人広告では「(入社すると)美女やイケメンが追っかけてくること間違いなし」という表現などが広告法違反に問われ、40万元(約763万円)の罰金を科された。それでも今回の広告は「美女やイケメンが~」の部分を「前途有望」に置き換えるなど、ごく一部の表現を変えただけで同じデザインを再び公開している。(c)CNS/JCM/AFPBB News