【5月6日 AFP】ウクライナ軍の精鋭部隊「アゾフ連隊(Azov Regiment)」のスビャトスラフ・パラマル(Svyatoslav Palamar)副司令官は5日、南東部の港湾都市マリウポリ(Mariupol)で同国軍の最後の拠点となっているアゾフスターリ(Azovstal)製鉄所で、ロシアが停戦に違反したと述べた。

 パラマル氏はメッセージアプリのテレグラム(Telegram)の動画で、「ロシアは停戦の約束を破り、製鉄所の地下で砲撃から逃れている民間人を避難させなかった」と述べた。ロシア部隊は3日前に製鉄所へ侵入しており、現在も激しい戦闘が続いているという。

 同氏はまた、製鉄所に残る負傷兵が「十分な治療が受けられず、苦しみながら死んでいる」とし、ウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領に負傷兵への対処と、死亡した兵士の遺体の搬送方法を見つけるよう要請。国際社会にも、民間人避難を支援するよう訴えた。

 ロシア軍は4日、製鉄所で3日間の停戦を実施し、民間人を避難させるための人道回廊を設置すると発表。クレムリン(ロシア大統領府、Kremlin)は5日、人道回廊が「機能している」と主張していた。(c)AFP