ロシア軍、「戦争犯罪」の可能性 国連
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【4月22日 AFP】国連(UN)は22日、市民を標的とした即決の「処刑」を行ったり、民間インフラを壊滅的に破壊したりする行為を含め、ロシア軍によるウクライナでの行為は「戦争犯罪」に相当する可能性があるとの認識を示した。
ミチェル・バチェレ(Michelle Bachelet)国連人権高等弁務官は、「この8週間、国際人道法が単に無視されただけでなく、脇に追いやられたようだ」と述べた。
国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)のラビナ・シャムダサニ(Ravina Shamdasani)報道官は「ロシア軍は居住区に対して無差別的に砲撃したり、爆撃したりし、民間人を殺害したほか、病院や学校、その他の民間インフラを破壊した」と指摘した。
シャムダサニ報道官によると、首都キーウ近郊のブチャ(Bucha)では、国連の人権監視団が即決の「処刑」を含めて民間人50人が殺害されたことを確認したという。一方、バチェレ氏は、国連側が接触したブチャ住民のほぼ全員が、身内や隣人らが死亡したと証言しており、このような状況はブチャだけで起きているわけではないとの考えを示した。
国連は、ロシア軍が侵攻した2月24日から4月20日の間、民間人2345人の死亡と2919人の負傷を確認しているという。(c)AFP