【4月20日 AFP】マレーシア北部で20日、ミャンマーから逃れてきたイスラム系少数民族ロヒンギャ(Rohingya)難民500人以上が収容施設から逃げ出し、6人が車にはねられ死亡した。当局が明らかにした。

 入国管理局のカイルル・ジャミー・ダウド(Khairul Dzaimee Daud)長官によると、同日午前4時半、北部クダ(Kedah)州でロヒンギャ難民528人が仮設収容施設のドアや柵を打ち破り、逃げ出した。長官は「362人が拘束され、残りの収容者の捜索が続けられている」と語った。

 隣接するペナン(Penang)州の警察署長は、逃走した難民6人が幹線道路を渡ろうとして車にはねられ死亡したと語った。6人の内訳は成人の男女各2人、未成年の男女2人だという。

 マレーシアには多数のロヒンギャ難民が数か月に及ぶ危険な船旅を経て逃れてきている。拘束されれば収容施設へ送られることが多い。ただ人権団体によると、施設は収容能力を超えており、不衛生だという。

 マレーシア国内のロヒンギャ難民は10万人を超えている。建築などの低賃金労働に不法就労し、社会の片隅で暮らしている。(c)AFP