破産のベッカー氏、ウィンブルドン優勝トロフィーの行方分からず
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【3月30日 AFP】元男子テニス世界ランキング1位で、四大大会(グランドスラム)通算6勝を誇るボリス・ベッカー(Boris Becker)氏(54)は29日、ウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon)で獲得した優勝トロフィーの所在が分からなくなっていると話した。
2017年に破産宣告を受けたベッカー氏は、現役時代に獲得した9個のトロフィーやメダルなどの資産を引き渡さなかったとして、現在裁判にかけられている。
ベッカー氏はサザーク刑事法院(Southwark Crown Court)の陪審に対して、トロフィーが手元にあれば「明日にでも」渡すと話し、輝かしい15年のキャリアで「多数」のトロフィーや記念品を勝ち取ったが、その一部の行方が分からなくなっていると説明した。
ベッカー氏は法廷で「選手にとって重要なのはタイトルを勝ち取ることで、現役中にトロフィーはあまり大きな意味を持たない」と話した。
2017年の破産をめぐり、24件の罪に問われているベッカー氏だが、本人は不正を否定している。一部のトロフィーはすでにオークションで70万ポンド(約1億2000万円)の現金に換え、返済に充てたが、3回制覇したウィンブルドン男子シングルスのトロフィー二つ、1992年バルセロナ五輪の金メダル、1991年と1996年の全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament)の優勝トロフィーなどは引き渡していない。
ベッカー氏はトロフィー捜索のため何度も呼びかけを行ってきた。主要テニス協会やテニス殿堂、記念館などにも連絡を取ったが、「きょうまでに状況は変わっていない」という。(c)AFP