【3月27日 AFP】ウクライナ当局は26日、チェルノブイリ(Chernobyl)原子力発電所の作業員が居住している都市スラブチッチ(Slavutych)をロシア軍が制圧し、市長を一時拘束したと発表した。

 ウクライナの首都キエフの当局は、スラブチッチのユーリー・フォミチェフ(Yuri Fomichev)市長が拘束されたことを確認。同市長は後にAFPに対し「解放された。問題はない」と述べた。

 人口約2万5000人のスラブチッチを管轄する軍当局は先に、同市に進攻したロシア軍が市立病院を占拠し、市長を拘束したと発表していた。

 軍当局によると、市民はウクライナ国旗を掲げて病院に向け行進。ロシア軍は威嚇射撃を行い、市民に向けて閃光(せんこう)弾を投げた。

 フォミチェフ市長はその後、フェイスブック(Facebook)に動画を投稿し、民間人を含む3人が死亡したことを明らかにした。詳細は示していないが、街を守ろうとロシア軍部隊に立ち向かっていたという。

 ロシア軍はウクライナ侵攻を開始した2月24日にチェルノブイリ原発を制圧。先週末、制圧後初めて作業員の交代が行われた。それまでは作業員約100人が4週間近く交代なしで勤務を続けていた。(c)AFP