【3月26日 AFP】西側諸国の当局者は25日、ウクライナでの戦闘でこれまでにロシア軍将官7人が死亡し、1人が司令官を解任されたと明らかにした。

 新たに死者として加わったのは、ロシア南部軍管区第49諸兵科連合軍の司令官、ヤコフ・レザンツェフ(Yakov Rezanstev)中将。

 一方、今週突然解任された司令官は、第6諸兵科連合軍のウラジスラフ・イェルショフ(Vlaislav Yershov)将軍と判明した。1か月に及んでいるウクライナ侵攻における多大な損失と戦略ミスの責任を取らされたと報じられている。

 この他、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領がウクライナに派遣したチェチェン(Chechen)共和国特殊部隊のマゴメッド・トゥシャエフ(Magomed Tushae)将軍も戦死したとされる。

 この1か月で戦死したとされるロシア軍の兵卒と将校の数は、西側諸国の関係者に衝撃を与えている。

 ロシア軍が多くの戦死者を出している原因の一つは、通信などの問題で将校らが暗号化されていない回線を使用し、ウクライナ軍に傍受されたことが挙げられる。

 ロシア大統領府(クレムリン、Kremlin)は25日、ウクライナ侵攻で自軍の兵士1351人が死亡したと発表したが、西側諸国の推計はこの4~5倍となっている。

 また、ウクライナに展開するロシア軍の大隊戦術群115~120個のうち約20個は「戦闘力を失った」とみられている。

 西側当局者の一人は「侵攻開始から1か月でロシア部隊の6分の1程度が戦闘力を失った。非常に驚くべき数字だ」と述べた。

 さらにロシア陸軍の第37自動車化狙撃旅団の司令官について、「部隊に大損害をもたらした」として、部下に戦車でひかれて殺害されたと主張した。「ロシア軍が抱える士気の問題」の表れだという。(c)AFP