【3月22日 AFP】ウクライナのウォロディミル・ゼレンスキー(Volodymyr Zelensky)大統領は21日、ロシア軍の攻撃で国が「破壊」されたとしても、各都市をロシア側に明け渡すことはしないと明言した。一方で、ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領に対し、戦争終結のカギとなる直接対話を改めて呼び掛けた。

 ゼレンスキー大統領は、首都キエフや東部ハリコフ(Kharkiv)、ロシア軍に包囲され激しい攻撃を受けている南東部マリウポリ(Mariupol)を国民がロシア側に「明け渡す」ことはないとし、「ロシアの最終通告に応じることはできない」と断言した。その上で、「われわれはその前に破壊されることになるだろう」と述べた。

 キエフでは21日、商業施設がロシア軍に攻撃されたのを受け、午後8時から35時間の外出禁止令が再び発令された。現場を取材したAFP記者は、6人の遺体が地面に横たわっているのを確認した。

 国連(UN)によると、先月24日にロシアが侵攻を開始して以降、子ども75人を含む民間人925人が死亡した。ただ、ロシア軍の無差別攻撃を受けているマリウポリの当局は、民間人の死者は市内だけで2000人を超えるとしている。(c)AFP/Danny Kemp and Dmytro Gorshkov