【3月14日 AFP】イングランド・プレミアリーグのウェストハム(West Ham)に所属するウクライナ代表アンドリー・ヤルモレンコ(Andriy Yarmolenko)が、13日に行われたアストン・ビラ(Aston Villa)戦で得点を挙げ、母国がロシアの侵攻を受けている中でクラブと英国民に感謝を示した。

 ヤルモレンコは家族の安全なルートでの国外脱出を手伝い、また戦争が起こったことによる心労から回復するため、クラブの許可を得てチームを離れ、試合の出場も2月の上旬から遠ざかっていた。

 それでもこの日は、ベンチスタートから後半に投入されると、チームの先制点を決めて早速インパクトを残し、復帰戦で2-1の勝利に貢献した。チームメートが駆け寄ってくる中、得点したヤルモレンコは膝をついて涙を見せた。

 ヤルモレンコは「母国の状況を考え、感情があふれた」と話し、「自分にとって、今はサッカーのことを考えるのが非常に難しい。毎日、ロシア軍がウクライナ国民を殺しているからだ」と続けた。

「とても感情的になった。正直なところ、何を言えばいいか分からない。ただ、自分を常に、日々支えてくれたチームメートにはありがとうと言いたい。ウェストハムのファンも、僕とウクライナ国民をサポートしてくれた。英国民のみなさんもだ。僕らはみなさんのサポートを感じている」

 ヤルモレンコの得点もあって勝利したウェストハムは、来季の欧州チャンピオンズリーグ(UEFA Champions League 2022-23)出場を狙える状態を維持している。(c)AFP