■コート上での戦い

 元男子テニス選手で、2013年のウィンブルドン選手権(The Championships Wimbledon 2013)ではロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)を破ったことで知られるセルジ・スタホフスキ(Sergiy Stakhovsky)氏は、キエフの予備役に登録した。

 世界ランキング31位を記録した実績を持つスタホフスキ氏は、英BBCに対して、「銃の使い方は知っている。必要に迫られたらそうするしかないだろう。銃を使う必要がないことを心から願っている」と述べた。

 一方、ウクライナの女子ナンバーワン選手であるエリナ・スビトリーナ(Elina Svitolina)は、今週のモンテレイ・オープン(Abierto GNP Seguros 2022)でロシアのアナスタシア・ポタポワ(Anastasia Potapova)との対戦をボイコットする構えを示し、自身の思いを訴えた。

 結局は予定通り出場し、ウクライナの国旗の色である黄色のシャツと青色のスカートを着用して勝利を収めた。

■プレミア所属選手も反戦運動

 サッカーのイングランド・プレミアリーグでは、オレクサンドル・ジンチェンコ(Oleksandr Zinchenko)やアンドリー・ヤルモレンコ(Andriy Yarmolenko)らスター選手が中心になって反戦を訴えている。

 ウクライナサッカー協会(UAF)は、選手たちの呼びかけで50万ユーロ(約6400万円)に上る軍への支援金が集まったと明かした。

■バイアスロン選手が戦死

 国際バイアスロン連合(IBU)によると、ウクライナの若手バイアスロン選手が軍務中に死亡した。

 亡くなったのは19歳のイェウヘン・マリシェフ(Yevhen Malyshev)選手で、2018年から2020年までユース代表チームのメンバーだった。

 2019年のバイアスロン世界選手権(Biathlon World Championship 2019)の個人追い抜きで優勝したドミトロ・ピドルチニー(Dmytro Pidruchnyi)は、西部のテルノピリ(Ternopil)で国家親衛隊に入隊した。(c)AFP