【2月24日 AFP】ロシアのウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領がウクライナ東部で親ロシア派武装勢力が支配する2地域に軍を派遣するよう命じたことを受け、英国のベン・ウォレス(Ben Wallace)国防相は23日、プーチン氏は「完全に正気を失った」と批判した。

 英PA通信(Press Association)によると、ウォレス氏はウェストミンスター(Westminster)にある政府庁舎の職員に対し、「プーチン氏はせわしない敵であり、完全に正気を失った」と言明。さらに、19世紀半ばのクリミア戦争(Crimean War)で孤立した皇帝ニコライ1世(Nicholas I)とプーチン氏を比較し、「皇帝ニコライ1世はプーチン氏と同じ過ちを犯した。彼には友人も、同盟国もいなかった」と述べた。

 ボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相も前日、プーチン氏は「非論理的で不合理な精神状態」にあるという見方を示していた。

 一方、リズ・トラス(Liz Truss)外相は、プーチン氏がウクライナに対する全面侵攻と首都キエフ攻撃に踏み切る可能性が「非常に高い」と指摘。しかし、ロシア軍がウクライナ入りした「完全な証拠」はまだ入手しておらず、現状は「曖昧」だとした。(c)AFP/Anna MALPAS, Joe JACKSON