【2月20日 CGTN Japanese】中国教育部によりますと、2022年の高等教育機関の新卒者数は前年比167万人増の1076万人に達し、規模と増加率はともに過去最多になる見通しです。国家発展改革委員会はこのほど、高等教育機関新卒者の就職促進を今年の就業関連活動の最重要課題に位置付けると発表しました。高等教育機関新卒者の動向が注目されています。

 新型コロナウイルス感染症の影響により、高等教育機関新卒者の海外進学率は激減し、国内で造詣を深める人が安定的に増え続けています。就職先の選択においては、「霊活就業(柔軟な就業、フレキシブルワーク)」など新しい就職の形態が生まれました。地域の選択では、北京や上海などの大都市ではなく、地方での就職が新たな選択肢となっています。

 2020年以降はコロナ禍の影響により、高等教育機関新卒者の海外進学率は全般的に低下しています。

 北京大学(Peking University)と清華大学(Tsinghua University)の近年の「就職品質報告書」によりますと、2019年に北京大学を卒業して海外留学(台湾・香港・マカオも含む)した人数は1155人で、新卒者全体に占める割合は14.79%でしたが、2020年は1084人(同13.34%)に減少し、2021年にはさらに793人(同8.17%)にまで低下しました。うち、学部卒業者の進学・就職などで出国した人数の割合は2019年の30.01%から18.90%に下がりました。清華大学では、2019年に卒業して海外留学・就職した人が新卒者全体に占める割合は15.3%でしたが、2020年は9.6%に低下しました。2021年に卒業して海外留学・就職した人は517人にまで減少し、全体に占める割合は2年前の約半分の6.9%にまで低下しました。

 経済と社会が発展するにつれて、さまざまな新しい雇用形態が生まれています。複数の大学が発表した報告書では、「霊活就業」が存在感のあるデータとなっています。2021年の南京大学の学部新卒者のうち、「霊活就業」した人は218人で、全体の7.01%を占めました。上海交通大学本部では、2021年の学部新卒者の7.57%に相当する241人が「霊活就業」しました。「霊活就業」した人の割合は、修士課程終了者では3.07%、博士課程修了者では4.14%に上りました。

 近年の高等教育機関新卒者の就職傾向を見ると、名門校の大学生の間では、就職先として「国が必要とする所へ行く」ことに賛同する人が増えています。複数の大学の「就職品質報告書」からも、重点業界や重点企業(事業体)、中西部地区、地方で就職する人の数が年々増加していることが分かります。(c)CGTN Japanese/AFPBB News