【2月10日 AFP】競売に出されたカット済みダイヤモンドとしては過去最大となる555.55カラットの黒ダイヤ「エニグマ(The Enigma)」が9日、英ロンドンの競売大手サザビーズ(Sotheby’s)によるオンライン競売で、316万ポンド(約4億9000万円、手数料含まず)で落札された。

 エニグマは、26億年以上前に隕石(いんせき)が地球に衝突した際に生成したと考えられている。20年以上にわたり匿名の個人が所有していたが、最近、中東ドバイ(Dubai)や米ロサンゼルス、ロンドンで展示された。

 黒ダイヤは加工が極めて難しいが、職人が3年かけて原石を55面にカット。数字の「5」へのこだわりや形状は、5本指の手のひらの形をした中東の護符「ハムサ」に由来する。

 硬度が高い黒ダイヤは通常、工業用ドリルの材料として使われる。宝飾品に加工されたり、オークションに出品されたりすることはまれだが、最近、人気が高まっている。

 映像は1月17日撮影。(c)AFP