【2月9日 AFP】フォーミュラワン(F1、F1世界選手権)の最高経営責任者(CEO)を務めるステファノ・ドメニカーリ(Stefano Domenicali)氏が8日、新シーズンのF1ではレース前の膝つき抗議の時間を正式に設けることはしないと明かし、今後はモータースポーツの世界で多様性を高めるための「行動」が必要だと強調した。

 過去2シーズンのF1では、メルセデスAMG(Mercedes AMG)のルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)らが集まって毎回レース前に膝をつき、人種差別に対する連帯の姿勢を示すのが恒例になっていた。しかし3月のバーレーンGP(Bahrain Grand Prix 2022)から始まる新シーズンでは、レース前の抗議の時間を設けないことになった。

 レース前にマシンの横で膝をつくなど、別の場での抗議は認められるとみられている。

 F1は8日、人種的少数派を技術者として育成するための奨学金プログラムを2025年まで延長することを発表。またレース前に人種差別反対のメッセージをスクリーンに表示することは継続する。

 ドメニカーリ氏は、英スカイ・スポーツ(Sky Sports)に対して「今はジェスチャーから行動への(移行の)ときだ。F1コミュニティーの多様性について、今は行動に集中するべきで、これがその第一歩だ」と話した。(c)AFP