【1月30日 AFP】北京冬季五輪の開幕を5日後に控え準備が急ピッチで進められる中、北京では30日、新型コロナウイルスの新規感染者数が過去1年半で最多を記録した。 

 中国は局所的ロックダウン(都市封鎖)や国境封鎖、長期隔離などの「ゼロコロナ」政策の一環として、「クローズドループ」と呼ばれる隔離環境「バブル」の中で五輪を開催する。

 ゼロコロナ戦略により、中国は諸外国と比べて新規感染者数を圧倒的に少なく維持しているが、現在は五輪のバブル内だけでなく、複数の市で局地的な流行の対応に追われている。

 間もなくやって来る春節(Lunar New Year、旧正月)では大勢が帰省して家族や友人と交流するため、さらなる課題が待ち受ける。

 国家衛生健康委員会(NHC)によると、30日の北京の新規感染者は20人で、これは2020年6月以降では最多となる。

 市当局は一部の住宅地を封鎖し、30日に最も感染者数が多かった同市南部・豊台(Fengtai)区では、住民200万人全員を対象とした検査が始まっている。

 五輪のバブルでは大会の全関係者と一般の中国市民は分けられ、感染が漏れ広がる危険が抑えられる。バブルに入る推定6万人は毎日検査を受ける。

 大会組織委員会は30日、五輪関係者34人の感染を発表。これで今月4日にバブルの運用が始まってからの感染者数は200人を超えた。(c)AFP