【1月16日 AFP】女子テニス、世界ランキング3位のガルビネ・ムグルサ(Garbine Muguruza、スペイン)は15日、中国の彭帥(Peng Shuai)による性的暴行被害の告発について、何が起こったかの「本当の真実」は永久に分からないかもしれないと話した。

 四大大会(グランドスラム)のダブルスで2度の優勝を誇る彭は昨年11月、中国の張高麗(Zhang Gaoli)前副首相による性的暴行をSNSで告発すると、投稿は中国のネット上ですぐさま検閲、削除され、一時は消息不明となった。

 その後に再び姿を現した彭だが、本当に自由の身なのかは今も疑問が残っている。また、この件は数週間にわたって世界中で大きなニュースになったが、このところは彭の窮状を懸念する声も減り、注目はノバク・ジョコビッチ(Novak Djokovic、セルビア)のビザ(査証)の問題に移っている。

 中国では来月、北京冬季五輪も開催される。ムグルサは彭と同国について「この件について何かがはっきりするのか、自分には分からない。対処が難しい国だと思う」と話した。

 彭は17日に開幕する全豪オープン(Australian Open Tennis Tournament 2022)も欠場する。同大会を前に、自身もグランドスラム2勝を挙げているムグルサは「前にはあまり進んでいない気がする。何か月も同じ場所で停滞している」と話している。

「本当の真実が何かを見つけ出し、彼女が自由に話せるようになるのは、とても難しいと思う」 (c)AFP