【1月16日 CNS】水土資源は人類の生存と発展の基礎的資源であり、特殊な自然地理や歴史的条件のため、中国水土流失は、その量が多く、範囲が広く、生態環境の主要な問題の1つとなっている。公式統計によると、1980年代から2020年までに、中国の水土流失面積は98万平方キロ減少し、水土流失の深刻な状況は明らかな改善をみた。中国は水土保全という世界の難問をいかに解決するのか?水土流失面積の「増」から「減」に、強度の「高」から「低」にという歴史的転換をいかに実現するのか?

 中国は一貫して水土保全事業を重視してきた。特に1991年に「中華人民共和国水土保全法」(以下「水土保全法」)が公布・実施されて以来、中国の水土保全は正式に法治化の軌道にのり、水土保全は最も厳格な制度・法治を保障としている。

「水土保全法」が公布・施行されて以来、中国では58万の生産・建設プロジェクトが法律に基づき水土流失防止措置を実施し、人為的な新増水土流失面積を24万平方キロメートル減少させた。ここ数年、中国は徐々に水土保全監督管理制度体系を確立させ、生産・建設による人為的な水土流失の予防を事業の最重要課題とすることを堅持し、法律に基づいて違法違反行為の取り締まりを強化し、経済活動、人間の行為を水土資源の許容範囲内に制限している。

 政府の指導と法律の制約の下で、中国の水土保全事業は絶えず効果を得ている。水利部の2020年のモニタリング結果によると、中国の水土流失面積は1980年代の367万平方キロから2020年には269万平方キロに減少(98万平方キロ減少)し、水土流失面積が国土面積に占める割合は38.48%から28.15%まで減少した。水土流失の強度は明らかに低下し、強度・強度以上の水土流失面積の割合は、1980年代の28.16%から19.48%まで低下した。現在、中国の水土流失は軽中度を主とし、水土流失面積の8割以上を占めている。

 中国の水土流失の深刻な状況は総体的に改善されてはいるものの、一部地域では、その深刻な状況は根本的に変わるに至っていない。例えば、黄土高原は依然として中国の水土流失が最も深刻な地域で、溝道の重力浸食問題は依然として際立っており、土砂が入る主な発生源だ。長江上流にはまだ1億8700万ムー(約12万4500平方キロ)の傾斜地の耕地があり、東北地区の黒土エリアの耕地の中にはまだ45万の侵食溝が早急な整備を必要としている。水利部の統計によると、現在、中国では269万平方キロの水土が流失しており、一部の寒冷高地・標高差の高い地域、広域砂漠など整備が不要または困難な地域を除き、整備すべき面積は140万平方キロ余りに上る。水土保全事業は依然として前途多難だ。

 次の段階の水土保全事業の円滑な実施のために、中国共産党第19期中央委員会第5回全体会議(五中全会)では「生態文明建設の新進歩の実現」を「第14次五か年計画」期間(2021〜25年)の経済・社会発展の主要目標の一つとして確立し、「砂漠化、岩石砂漠化、水土流失の総合的な管理の科学的推進」を明確に打ち出した。(c)CNS/JCM/AFPBB News