【12月8日 CGTN Japanese】中国南部に位置する福建省の省都・福州市の観光名所である三坊七巷や海上シルクロードの福州市遺跡が中国の世界文化遺産登録申請中のリストに入れられたほか、同市の福建船政文化も申請中です。福州市馬尾区の責任者は6日、「福州市は福建船政にまつわる歴史的物語を掘り起こし、世界文化遺産の申請と国家5A級観光地(最高ランク)の整備を急いでいる」と述べました。

 福建船政の歴史は中国近代史の約半分を占めていると言われています。今から155年前、福建船政は福州市馬尾区に誕生し、造船工場を建て、軍用艦を建造し、飛行機を製造し、学堂を設置し、人材を導入し、海軍を組むなど一連のことを通じて、厳復(清末期の思想家、翻訳家)、薩鎮氷(清末期の海軍軍人、政治家)、詹天佑(中国鉄道の父)、鄧世昌(中国の民族英雄)などの有名人を育てました。ここは近代海軍創設の第一歩を踏み出し、中国初の科学技術学校(船政学堂)を設置し、アジア初の鉄鋼製艦艇を造り、アジアの国が自主開発した初の大型蒸気機関車を造りました。馬尾は中国近代海軍と工業の発祥地となっています。

 福建船政は近代東洋と西洋が平等に協力した成果として、極めて重要な歴史と文化価値と国際的な影響力を持っているとみられています。 (c)CGTN Japanese/AFPBB News