【11月30日 AFP】ジョー・バイデン(Joe Biden)米大統領と妻ジル(Jill Biden)氏が29日に披露したクリスマスツリーで、ドナルド・トランプ(Donald Trump)前大統領がホワイトハウス(White House)への「復帰」を果たした。

 トランプ氏は、2020年の大統領選挙で勝利したのはバイデン氏ではなく自分だという前代未聞の主張を今も続けており、バイデン家はトランプ家と険悪な関係にある。しかし、ジル夫人は「心からの贈り物」をテーマとした今年のクリスマス装飾で、トランプ氏の写真を使用。この季節を象徴する親善の意を表した。

 トランプ氏と妻メラニア(Melania Trump)氏の写真は金色の額に入れられ、公式夕食会が催される「ステート・ダイニングルーム(State Dining Room)」のツリーに飾られた。ツリーにはさらに、バラク・オバマ(Barack Obama)氏からジミー・カーター(Jimmy Carter)氏まで、民主・共和両党の歴代大統領の写真も装飾に使われた。

 廊下にもトランプ氏を含む歴代大統領の家族写真が飾られた。別の壁には、バイデン氏とオバマ氏、トランプ氏からのグリーティングカードが額に入れられ飾られている。

 クリスマス休戦とも言えるこの装飾は、トランプ家とバイデン家の対立関係とは対照的だ。

 トランプ夫妻は大統領選でバイデン氏が勝利した後、長年の伝統に反し、次期大統領夫妻を茶会に招待しなかった。

 トランプ氏はまた、オバマ氏の公式肖像画の除幕式も行わなかった。トランプ氏自身の公式肖像画も、まだホワイトハウスに飾られていない。(c)AFP