【11月20日 AFP】21F1第20戦カタールGP(Qatar Grand Prix 2021)は19日、フリー走行が行われ、メルセデスAMG(Mercedes AMG)の世界王者ルイス・ハミルトン(Lewis Hamilton)は同国における人権問題や平等の権利に目を向けさせることはF1の「義務」であると訴え、レインボーカラーのヘルメットを着用した。

 ペルシャ湾(Persian Gulf)の小国カタールは、今週末に初めてF1を開催し、2023年からの10年契約も結んでいる。現地のレース主催者は先日、同国で物議を醸している人権問題などについて、ドライバーは自由に「自分の主義や主張を話す」ことができると述べていた。

 ハミルトンのヘルメットは、性的少数者(LGBTQ)への支援を訴えるためにデザインされた鮮やかなレインボーカラーが施され、後部には「We Stand Together(団結しよう)」の文字が書かれていた。

 通算7度のドライバーズ選手権制覇を誇る同選手は18日、平等の権利についてや、F1で訪れる一部の国々ではこうした問題をめぐって監視の目が高まっていることに言及し「われわれが訪れる国では、問題を抱えている場所があると感じている。それは世界中に言えることだが、この地域は最も深刻な場所の一つと見なされているようだ」と語った。

「こうした場所を転戦する競技として、これらの問題を喚起する義務があると思う。それに、こうした問題がある場所には監視の目を向けるべきであり、メディアもそのことを伝える必要がある。平等の権利は深刻な問題だ」

「それでも、この国では前進しようと努力しているのは分かっているし、一夜で変われるものではない」 (c)AFP