【10月16日 AFP】国際サッカー連盟(FIFA)のジャンニ・インファンティーノ(Gianni Infantino)会長は15日、自身が提案するW杯(World Cup)の隔年開催案について擁護した。

 イングランド・プレミアリーグのアーセナル(Arsenal)を指揮したアーセン・ベンゲル(Arsene Wenger)氏らが推し進めている計画は、欧州サッカー連盟(UEFA)や南米サッカー連盟(CONMEBOL)のほか、監督や識者からも激しい批判が出ている。

 W杯の出場経験がないベネズエラを訪問中のインファンティーノ会長は、同国の首都カラカスでのイベントで、「FIFAとしてのわれわれの仕事は、本当の意味で競技をグローバルにするべく、サッカー界をどのように改善できるのか常に考えることだ」と述べた。

 さらに「FIFA会長は211の国と地域の会長であり、これら全ての国が夢を見る権利がある。ビノティント(Vinotinto、ベネズエラ代表の愛称)が思い描くような夢だ」とし、「彼らがその夢をかなえられる状況である必要もある。もし、永遠に夢を見続けなければならないなら、最終的には別のことをやるようになるからだ」と続けた。

 また、W杯の隔年開催は弱小国が出場権を獲得する機会の増加につながると強調し、「4年ごとのW杯開催が決定したのは、もう100年くらい前のことだ。当時FIFAに加盟していたのは約40か国だった。この件について再検討する時期だ」とコメント。

 移動距離に関して南米のチームが欧州勢と比べて不利な場合があるとも指摘し、「W杯に出るために、リオネル・メッシ(Lionel Messi)が35万キロを移動しなければならないのに対して、クリスティアーノ・ロナウド(Cristiano Ronaldo)が5万キロだとしたら、6月に南米の選手が欧州の選手より疲労がたまっているのは当然だ」と述べた。

「2002年大会の後、ブラジルはW杯の決勝トーナメントで欧州のチームに1試合も勝てていない。20年間も、しかもブラジルがだ!」 (c)AFP