【10月13日 AFP】イタリア北部の自然動物園パルコ・ナチュラ・ビバ(Parco Natura Viva)は12日、世界最高齢のシロサイ「トビー(Toby)」が54歳で死んだと発表した。

 ベローナ(Verona)近くにある同園の広報担当者エリサ・リビア・ペナッキオーニ(Elisa Livia Pennacchioni)氏はAFPに対し、「ノンノ・トビー(トビーおじいちゃん)」が6日に死んだと明らかにした。

 ペナッキオーニ氏は「夜を過ごすためのすみかに戻る途中で崩れるように倒れ、約30分後に心臓が止まった」と語った。

 死骸は防腐処置を施された後、トレント(Trento)にある自然科学博物館MuSeで展示される。

 ペナッキオーニ氏によると、シロサイの寿命は一般的に飼育下で長くて40年、野生下で30年とされる。

 トビーのパートナーだった雌の「シュガー(Sugar)」も2012年に死んでおり、パルコ・ナチュラ・ビバに残るシロサイは39歳の「ベンノ(Benno)」のみとなった。

 トビーはミナミシロサイで、この種は絶滅危惧種にこそ指定されていないが、世界自然保護基金(WWF)によると、野生での生息数は1万8000頭ほどと推定される。

 一方、ケニアに生息するキタシロサイは残りわずか2頭で、武装した警備隊が24時間態勢で警護に当たっている。(c)AFP