【9月25日 Xinhua News】中国国家インターネット応急センター(CNCERT)の盧衛(Lu Wei)党委員会副書記はこのほど北京で開かれた2021中国(北京)デジタル金融フォーラムで、ブロックチェーン技術はさまざまな応用が模索されており、デジタル経済にとって重要な技術になっているほか、実体経済とも深く融合しており、発展の潜在力が非常に大きいとの見解を示した。

 盧氏は中国のブロックチェーン産業について、同センターはブロックチェーンモニタリング早期警戒プラットフォームをすでに構築し、産業の発展動向をリアルタイムで追跡していることを明らかにした。また、発展の角度から見ると、ブロックチェーンには現在、「一多一少」という特徴がみられるとした。

 「一多」とは企業数が多いことを指す。ブロックチェーン関連企業の登録数は2016年から増加の一途をたどり、17年は16年の3倍、18年は17年の3倍の1万6000社に達し、さらに20年以降は2万社を超えた。地域別でみると、企業数が最も多いのは広東省(Guangdong)で、次に山東省(Shandong)、海南省(Hainan)が続き、東部を中心とするブロックチェーン発展地域が形成されている。資本金別では、登録資本金が100万元(1元=約17円)~1000万元の企業が最も多く、半分近くを占める。応用例も多岐にわたり、データの保存や偽造防止、トレース、サプライチェーンファイナンスが過半数となっているほか、6000社以上がブロックチェーン関連特許を保有している。

 「一少」とは運営・経営している企業が少ないことを指す。盧氏は「登録している企業は多いが、実際に運営・経営している企業は少ない」と指摘。登録企業の事業報告を見る限り、実際に運営・経営している企業は千社余りにすぎないと明かした。

 さらに、ブロックチェーンの発展をめぐっては、自主的かつコントロール可能な技術や基盤となるプラットフォームの欠如など多くの課題と弱点が存在するとの見方を示した。(c)Xinhua News/AFPBB News